平成アニメ史1999-2008編:『∀ガンダム』から「ノイタミナ」、新海誠監督まで

IGN JAPANによりますと、

富野由悠季が『∀ガンダム』でガンダムに戻り
「プリキュア」シリーズや「ノイタミナ」が
始まり新海誠監督が出現しました。

平成が10年で一区切りを迎え、
そして突入した平成11年、
すなわち1999年はノストラダムスの大予言
によって世界が滅びることもなく、
アニメもたくさんテレビで放送されて
映画館でも上映されていたそうです。
そうした作品群の中で、
いろいろな意味で注目を集めたのは、
何をおいても「ガンダム」シリーズの
『∀ガンダム』でしょう。

1993年から94年にかけて放送された
『機動戦士Vガンダム』からしばらく、
監督としては「ガンダム」シリーズから遠ざかり、
その間『機動武闘Gガンダム』や
『新機動戦記ガンダムW』、
『機動新世紀ガンダムX』が作られるのを
離れて見てきた富野由悠季が総監督として復帰。
さてどんなものが飛び出すかと
期待させたところにぶつけられたのが、
世界的なインダストリアルデザイナーで、
映画『ブレードランナー』の世界観を手がけた
シド・ミードがデザインしたという
ガンダムの姿でした。

放送から先立つこと8カ月前。
パシフィコ横浜で開かれた
「ガンダムビッグバン宣言」というイベントで、
「ガンダム」シリーズへの富野総監督の
起用が発表されました。
そこで、キャラクターデザインにカプコンの安田朗、
メカデザインのシド・ミードの起用が
明らかにされて高まっていた期待は、
しばらくして公表された∀ガンダムの
“ひげ面”によって愕然へと変わります。
呆然だったかもしれません。

映画『ブレードランナー』の世界観や『∀ガンダム』のデザインを手がけた
シド・ミードは今でも展覧会が開かれるほど人気

ただ、アニメが始まれば牧歌的な風景の中、
スタイリッシュな∀ガンダムが動き
ターンXも加わって繰り広げられる戦いに、
誰もヒゲだ何だといった違和感は抱かなくなりました。
立体として空間に置かれることを想定した
シド・ミードのインダストリアルデザイナーならではの
感覚が、異論を押さえ込んだと言えるのかも知れません。
とはいえ、
作品としての『∀ガンダム』は全体として停滞し、
富野総監督が次に「ガンダム」シリーズを手がけるのは、
『機動戦士Zガンダム』を再構成した
劇場3部作をのぞけば、2014年から15年にかけ放送の
『ガンダム Gのレコンギスタ』まで下ります。

その間、
「ガンダム」シリーズには新たな展開が起こります。
シリーズの年表ともいえるU.C.(宇宙世紀)を離れ、
独自の世界観で作られた『機動戦士ガンダムSEED』に
平井久司が描く美形の男性キャラクターたちが
大勢出てきて活躍し、
そのファンとなった女子がグッズなどを買いに
イベントで大行列を作るといった現象です。

今でこそ女性ファン向けのキャラクター配置や
声優の起用が行われたアニメは
珍しいものではありませんし、
「ガンダム」シリーズも女性ファンが
シャアやガルマの人気を盛り上げ、
後に続いたといった経緯はありますが、
『SEED』では、ヒイロ・ユイらが人気となった
『機動新世紀ガンダムW』の時にも増して
キャラクター人気、声優人気が盛り上がった印象です。

その傾向は、
2007年から2期にわたって放送された
『機動戦士ガンダム00』でも続いていて、
多彩なガンダムに載る男性のガンダムマイスターたちの
それぞれにファンが付き、
演じる声優ともども「ガンダム」シリーズへと
女性ファンを呼び込みました。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』はNHK総合テレビで放送予定 (C)創通・サンライズ

『SEED』では遺伝子操作による人類の進化、
『00』では武力による世界平和の可能性など
社会的なテーマもしっかり描きつつ、
キャラクターやメカで男女を問わず
引きつけるというパッケージ戦略。
効果的だったのですが、『機動戦士ガンダム00』
以後は『機動戦士ガンダムUC』、
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』と
U.C.(宇宙世紀)ものが続いています。
『KING OF PRISM 』や『刀剣乱舞』など、
イケメンたちが活躍する作品も増えている中、
ガンダムをそこに噛ます意味も
薄れているのかもしれません。

1999年から2008年の10年間で、
「ガンダム」シリーズのように大きな存在感を
見せるようになったシリーズといえば、
「プリキュア」があるでしょう。
『∀ガンダム』と同じ1999年に始まった
『おジャ魔女どれみ』が4年で終わって、
世界名作劇場を思わせる『明日のナージャ』が
始まったものの1年で終了。
そんなニチアサに送り込まれたのが、
元気な女の子たちが変身して大活躍するという
『ふたりはプリキュア』でした。

『美少女戦士セーラームーン』と同様、
戦う女の子たちへの憧れから女子がファンとなり、
そして戦う女の子たちへの熱情から
男子もファンとなって盛り上がって2期、
同じ主人公で作られましたが、
3作目の『ふたりはプリキュア スプラッシュスター』で
キャラクターを一新。
『セーラームーン』や『どれみ』の例に見るなら、
同じキャラクターで続くのが女児向け作品の伝統でしたが、
共に先細りして終焉を迎えたこともあり、
早めのチェンジを決断したようです。
男児向けのスーパー戦隊シリーズや、
仮面ライダーのシリーズが、
キャラクターを変えながら長く続いているのも、
念頭にあったのかもしれません。

結果、
「プリキュア」シリーズは2019年に16作目となる
『スター☆トゥインクルプリキュア』が始まって、
平成から令和へと元号を越していきます。
節目を迎えて、
関係者もあの時の決断は正解だったと
改めて感じていることでしょう。

令和に続くという意味では、
フジテレビが創設した深夜アニメ枠
「ノイタミナ」も2005年に登場したものです。
羽海野チカのマンガ『ハチミツとクローバー』を
アニメ化するに当たって放送する枠として
作られたとも言われていますが、「Animation」を
逆から読んだそのネーミングに相応しく、
メカやSFや美少女といったカテゴリーが人気の中、
他ではあまり企画されなさそうなタイトルを選んで
アニメ化していくチャレンジ精神を持った
ラインアップで存在感を得ました。

初期では『のだめカンタービレ』や『もやしもん』
といったマンガ原作が中心でしたが、
『東のエデン』、『東京マグニチュード8.0』といった
オリジナルも手がけるようになり、
そうした中から『PSYCHO-PASS サイコパス』のように
長く続くシリーズものも出てきました。
2019年4月からは『少女革命ウテナ』の幾原邦彦監督が
『さらざんまい』というキッチュで
ファンタスティックな作品を放送。
アニメの常識をひっくり返すような挑戦は
令和になっても続いていきそうです。

そうそう、
1999年は『∀ガンダム』とは違った意味から
注目された劇場アニメーション映画がありました。
『ガンドレス』です。
美少女とメカが大活躍する近未来アクション
という触れ込みで、
期待をさせながらも公開直前になって
未完成であることが判明。
普通なら公開延期とするところを、
あまりに直前過ぎたためそのまま
公開してしまった映像は、
色が塗られていなかったり延々とラーメンを
食べていたりと未完成の程が過ぎました。

後日、完成版のビデオが送られてくるという
“特典”もあったので見に行きました。
そして2000年4月に晴れて完成版の
劇場上映も行われて、谷田部勝義監督と、
声優で2011年に亡くなられた川上とも子が
舞台挨拶に登壇。
谷田部監督からは
「前の時は初日に見にいったんですけど、
さすがにこっそり見てたら、
次の女の子2人のお巡りさんの映画の連中が
劇場に来ていて『やなやつだー』と思って、
こっそり帰りました」
といった話が打ち明けられました。

川上とも子は、
「スケジュールに『ガンドレス』の
舞台挨拶ってあって1年時間が
間違ってるのかと思いました」とキツいツッコミ。
谷田部監督から出た、
「お金を出せばできると思った人たちが
いたんですけど、
キャパがないのに本数だけがボロボロ出てしまって」
といった話は、テレビシリーズで放送延期や
総集編の登場が相次ぐ今にも通じる、
厳しいアニメ制作事情を感じさせます。

未完成のアニメ映画も新聞沙汰になりましたが、
こちらは堂々たる興行成績によって新聞沙汰どころか
社会現象になったアニメ映画もありました。
言わずと知れた宮崎駿監督による
『千と千尋の神隠し』です。
『もののけ姫』で当時の興行収入を塗り替える
大成功を収めたスタジオジブリが、
高畑勲監督の下から送り出した
『ホーホケキョ となりの山田くん』が
『ガンドレス』と同じ1999年に公開されながら、
興収は20億円程度に止まってしまいます。

盟友のリベンジのため、
という思いが宮崎駿監督にあったかはわかりませんが、
気合いも入っただろう『千と千尋の神隠し』は
2001年に公開されるや、
300億円を超える興行収入を獲得して
歴代興収のトップに今も君臨し続けています。

現代でのんびり生きていた少女の千尋が
迷い込んだ異世界で、
名を取りあげられて苦労をしながらも友だちを得て、
居場所も見つけてそして自分から動こうとする
意思を育み、成長する姿に感動する老若男女が続出。
何度も劇場に通うリピーターの数が
興行収入を押し上げました。
同じ様な現象は2016年に新海誠監督の
『君の名は。』で起こり、こちらは日本映画としては
歴代2位の250億円の興収を稼ぎます。
それでも『千と千尋の神隠し』には及びませんでした。
いつ、誰がこの記録を抜くかが令和という時代の
アニメ映画界でトピックとなるでしょう。

その筆頭候補に挙がる新海誠監督が、
クローズアップされたのもこの頃、2002年のことでした。
個人制作のアニメーションやゲームの
オープニングムービーで活躍していたクリエイターでしたが、
デジタル環境を駆使してたった1人で作り上げた
25分の短編アニメ映画『ほしのこえ』が下北沢にある
トリウッドというミニシアターで公開されるや、
口コミによって連日満員となる快挙を成し遂げ、
一気にその名がアニメ好きの間に広がりました。

デジタルといっても3DCGではなく、
テレビで流れているアニメに近いルックを持った
キャラクターたちが、
SF的な世界観の上で動きメカによる戦闘も繰り広げられる
というアニメ好きなら反応せざるを得ない設定があった上に、
切ないストーリーもあって誰もが引きつけられました。

この後、新海監督は長編となる
『雲のむこう、約束の場所』、
『秒速5センチメートル』といった
作品を作り続けてますが、メジャーなシーンに
登場するのはまだ少し先になります。
ただ、個人クリエイターでもPC1台あれば
アニメを作れて世に問えるといった意識を
世間に持たせたことで、
アニメスタジオでの長い経験といったものを積まず、
個人や仲間で作品を作って世に問うクリエイター、
『イヴの時間』、
『サカサマのパテマ』の吉浦康裕監督や、
『アラーニェの虫籠』の坂本サク監督らが
登場するきっかけとなります。

もちろん、
一方ではアニメスタジオで作品に携わった演出家たちが、
スタジオジブリの一人勝ちになっていたような
アニメ映画の世界に続々と登場してきます。
シンエイ動画で『クレヨンしんちゃん』を
手がけていた原恵一監督は、
2001年の『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』、
2002年の『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』で
テレビシリーズを見ていない層をも
引き付ける物語を繰りだし、
2007年の『河童のクゥと夏休み』以降は
独立した作品を作り続けています。

『未来のミライ』がアカデミー賞に
ノミネートされた細田守監督は、
『デジモンアドベンチャー』などに携わったり、
ジブリでも『ハウルの動く城』で抜擢されながらも
降板したり、現代アーティストの村上隆経由で
ルイ・ヴィトンのプロモーションアニメを作ったり、
『おじゃ魔女どれみ』のシリーズにも携わったりした後、
筒井康隆原作の『時をかける少女』を
新たなストーリー展開で長編アニメ化して、
口コミで観客を動員してその名をアニメファンの間に
刻みつけました。

この『時をかける少女』と同じ2006年、
同じ筒井康隆原作の映画『パプリカ』が
公開された今敏監督は、2002年に『千年女優』、
2003年に『東京ゴッドファーザーズ』を送り出して
日本のみならず世界から注目を集めましたが、
2010年8月に死去して新作
『夢みる機械』は封印状態に。
存命なら『バースデー・ワンダーランド』が
公開となった原恵一監督や、
『きみと、波にのれたら』の湯浅政明監督、
そして『天気の子』の新海誠監督らに割って入って、
驚きのアニメ映画を見せてくれたかもしれない
と思うと残念です。

テレビに目を戻すと、
こちらも語り出せば果てしなく続く
数の作品が送り出されました。
どれを挙げるかにも迷うところですが、
話題になった作品という意味では、
『涼宮ハルヒの憂鬱』が挙がるでしょうか。
原作は2003年から刊行が始まった
谷川流のライトノベルで、
主人公の涼宮ハルヒという少女を囲んで起こる
騒動がSF的な設定の上に描かれていくシリーズでした。

これが2006年にテレビアニメ化されたのですが、
最初の放送で小説の第1巻とは違う
『朝比奈ミクルの冒険 Episode:00』
というエピソードが繰り出されて驚かされ、
その後も原作の順番を変えた放送が続いて
混乱と興奮に見舞われました。
『涼宮ハルヒの憂鬱』については、
2009年に加わる新アニメーションの部分で、
同じようなエピソードが8回繰り返される
「エンドレスエイト」の8本も驚きでした。

そうした仕掛けとは別に、
「ライブアライブ」での精緻なライブシーンの再現や、
ハルヒダンスと呼ばれるキャラクターが
踊り回るエンディングなど、
凝った映像も担当した山本寛という名とともに
注目されていきます。
山本寛ことヤマカンが『ハルヒ』の監督として
勘違いされる原因もこのあたりにあります。
一方で、『ハルヒ』を作った京都アニメーション
というスタジオが持つ実力に目が向けられる
きっかけにもなります。
『けいおん!』、『響け!ユーフォニアム』における
確かな演奏シーンの原点は、
ここにあると言われています。

『けいおん!』と言えば、
ゆるふわな日常を描いた4コママンガが原作のアニメで、
後に“萌え4コマ”とも呼ばれる作品のアニメ化が
続々と行われるきっかけになったと言えそうですが、
その原点に当たりそうな作品が、
2002年にテレビに登場していました。
あずまきよひこの4コママンガ『あずまんが大王』が
原作の『あずまんが大王 THE ANIMATION』です。

すでにウェブや劇場向けに映像化されていましたが、
テレビでも女子高生たちの日々に、
教師ら突飛なキャラクターが絡んで繰り広げられる
騒動を楽しく見せてくれました。
4コマといっても連続性を持ったエピソードが
並ぶマンガだっただけに、
アニメ化もしやすかったのかもしれません。

ゲーム原作のアニメもありました。
最近はスマートフォン向けゲームアプリが
原作のファンタジーが主流ですが、
当時はPCで話題となった作品が中心で、
Kyeの恋愛アドベンチャー『Kanon』、『AIR』、
『CLANNAD』もそろってテレビアニメ化され、
『AIR』と『CLANNAD』に至っては、『宝島』、
『エースをねらえ!』の出崎統監督によって
映画化もされています。

ラフでハードな映像といった印象のある
出崎監督が美少女たちでいっぱいのKye作品を
手がけたという不思議はさておき、
見ると『劇場版CLANNAD』は止め絵の
ハーモニー処理もあれば左右の画面分割もあり、
渚が智也を坂で追い抜く場面では3度の繰り返しが
使われていたりと出崎演出のセオリーが盛りだくさん。
降り注ぐ光に差し込む光と光の使い方もそのままで、
出崎監督らしくないと避けている人も、
逆に京都アニメーションのテレビシリーズが
好きだかという人も、
見てその神髄に触れてみるのも悪くはありません。

ここからは、
平成10年代に気になった作品を並べていきます。
2002年放送の
『Witch Hunter ROBIN(ウイッチハンターロビン)』
は現代の日本を舞台にウイッチと人間との戦いが
描かれるという展開で、
ダークな印象が全編に漂っていて引かれました。
2004年から放送の『ファンタジックチルドレン』は
転生というテーマを謎の多い展開の中に描いていて、
いったいどうなるのかと毎週の放送が楽しみでした。

2005年の『創聖のアクエリオン』は
「マクロス」シリーズの河森正治監督の下、
「あなたと合体したい」という意味深な
キャッチフレーズに、
熱血過ぎる主人公とど迫力のメカの合体で
ロボットアニメファンを喜ばせました。
やはり2005年の『交響詩篇エウレカセブン』は
ヒップでテクノなサウンドの中、
繰り広げられる少年の、
少女を救おうと突っ走る姿に引っ張られました。
そして2006年から放送された
『コードギアス 反逆のルルーシュ』は、
ブリタニアによって占領された日本という舞台で、
皇子である素性を隠して生きる少年ルルーシュの時に
残酷とも言える振る舞いで、
世界の勢力地図が塗り変わっていく展開に
引きつけられました。

最終2話の放送が遅れ、
そして続編『R2』へと流れ込んでいって結末へ。
その続きがまた、
映画となって帰って来てファンを喜ばせています。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が上映されて
エヴァが復活しました。
『劇場版「空の境界」第一章 俯瞰風景』が
上映されてシリーズが始まりました。
『マクロスF』がテレビで放送されました。
他だと『舞-HiME 』は怖くて『舞-乙HiME』は
楽しかったなあ、
『ゼーガペイン』、『キスダム』
というのもあったなあ……
と挙げればどこまで挙がり続けるアニメのタイトルですが、
切りがないのでこの辺りで1999-2008年編を終わります。

引用元:https://jp.ign.com/heisei-anime/35157/feature/1999-2008

まとめ

このあたりから、直に懐かしく感じます。
プリキュアシリーズの第一作品目、
『ふたりはプリキュア』はどストライクです!
子供の頃から、
平成仮面ライダーシリーズと
戦隊シリーズと一緒に、見続け、
気が付いたら今作まで見続けています。
どれも面白いので幸せです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください