地球の裏側でもクールジャパン! “ブラジル版コミケ”「アニメフレンズ」の正体とは

ITmedia ビジネスオンラインによりますと、

日本のアニメやマンガ、
ゲームが世界に誇るコンテンツとして
認識されて久しいです。
2021年開催予定の東京オリンピックにおいても、
開会式でアニメキャラクターを
前面に出した演出が予定されているそうです。

ちょうど4年前、
ブラジルの
リオ・デ・ジャネイロオリンピックの閉会式で、
安倍晋三首相がマリオに扮して登場し、
会場は大歓声に包まれました。
日本のアニメやゲームの人気の高さが
地球の裏側でもうかがえます。

来場者10万人超え 南米最大級のアニメイベント

実は、
リオ・オリンピックが開催される直前の7月、
あるイベントがサンパウロ市で開かれていました。
その名も「Anime Friends(アニメフレンズ)」。
2003年から毎年7月に開かれている催しで、
19年で17回目を数える南米最大級のアニメイベントです。
主に日本のアニメグッズの販売や、
日本のアニメ・特撮ソングの歌手を招いてのライブ、
そしてコスプレコンテストなどが開かれます。

19年は7月に、
これまでのサンパウロに加えて
リオ・デ・ジャネイロでも開かれ、
合わせて10万人を超える来場者があったといいます。

19年11月には都内で
「アニメフレンズ」に関する情報交換会が開かれ、
歌手の松澤由美さんや
イベントを運営するブラジルの企業
「MARU.Division」のCEO、
ジエゴ・ハゴーニャ氏などが登壇しました。

一体どういう経緯で日本のポップカルチャーが
ブラジルで人気なのか――。
ハゴーニャ氏はITmedia ビジネスオンラインの
取材に対しこう説明しました。

「1990年代から2000年ぐらいにかけて、
ブラジルでは日本のアニメやマンガの人気が
爆発しました。
特に『聖闘士星矢』や『ウルトラマン』、
『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』の人気が
高いのが特徴です。
こうした人気を受け、
2000年頃からブラジル国内の各地で
日本のアニメイベントが
開催されるようになっていきました」

左から「MARU.Division」副社長のジュリアーノ・アテニーリ氏、
通訳のロベルトさん、
「MARU.Division」のCEO、ジエゴ・ハゴーニャ氏

こうした流れを受けて、
第1回「アニメフレンズ」が03年7月に
サンパウロで開催されました。
ですが、
ハゴーニャ氏が経営する
「MARU.Division」は当初はイベント運営に
参画していませんでした。

「実は私たちがアニメフレンズを
運営するようになったのは17年からです。
というのも、
一度ブラジル国内で、
日本のポップカルチャー人気が
下火になった時期があったんです」
(ハゴーニャ氏)

ハゴーニャ氏によると、
ブラジルでの日本ポップカルチャー人気は、
05年を過ぎたあたりで一度収束しました。
そのときに、
コンテンツ市場のニッチな部分を埋めるような形で
米国のアニメコンテンツがブラジルに
どっと押し寄せてきたといいます。
これを受けて、
13年ころになると、
それまでブラジル各地で
開かれていたアニメのイベントが
休止に追い込まれることもあったといいます。

「原因は単純です。
イベントがファン主導になってしまい、
新しい日本のコンテンツをなかなか
受け入れようとしなかったから
マンネリ化してしまったのです。
端的に言えばずっとコンテンツが
『聖闘士星矢』や『ウルトラマン』のまま、
毎年同じことの繰り返しをやっていたんです」
(ハゴーニャ氏)

フードコートの様子。
『ウルトラマン』の大きな絵が見える(Dream Planet提供)
講談社のブースも見える(Dream Planet提供)

マンネリ化という課題に対応 「ファンイベントからの脱却」へ

アニメフレンズも同様、
この影響を受けマンネリ化が続き、
低迷していました。
そこで17年、
「MARU.Division」がアニメフレンズの運営を
引き継ぐことになりました。

「まずわれわれがやったことは、
ファンイベントからの脱却です。
ファンが楽しみにしている
昔からの作品も大事ですが、
ブラジルでファンの皆さんが知らない
日本の作品を紹介することも重要だと考えました」
(ハゴーニャ氏)

新しい日本のコンテンツとして注目されたのが、
初音ミクです。
ハゴーニャ氏はこう続けます。

ハゴーニャ氏

「ブラジルでは、
同じ日本のポップカルチャーファンであっても、
世代によって大きな隔たりがあります。
30~40歳代以降の方は
『聖闘士星矢』や『ウルトラマン』を
知っている人ばかりですが、
初音ミクはあまり知られていません。
一方、10代や20代といった若い世代の方は、
『ウルトラマン』を知らないという人も増えています。
ブラジルではこの20年、
『ウルトラマン』の作品展開が止まっているためです」

このため、
ブラジルでは日本のポップカルチャーファン同士の
世代間格差が激しいといいます。
このギャップを埋めるため、
ハゴーニャ氏や副社長のジュリアーノ・アテニーリ氏らは
アニメフレンズの新たな在り方を模索しました。

2019年に都内で行われたイベントにて

「ウルトラマンと初音ミクを
同じステージに立たせることで、
親子2代のポップカルチャーファンの方でも
楽しめる工夫をしました。
結果、
親子で楽しめるイベントになっただけではなく、
お互いの好きな文化を分かち合う場が
そこで生まれたと考えています」
(ハゴーニャ氏)

このように日本のポップカルチャーが
地球の裏側でも隆盛を見せる一方で、
権利を持つ日本企業側にとってはリスクもあります。
ファンの主導でイベントが
運営されているケースが多いため、
しっかりとした海賊版対策が
イベント運営側に求められることです。
こうした日本ポップカルチャーのファンイベントは
今や世界各地で開催されているものの、
発展途上国などでは無許諾で
キャラクターのグッズを製造し、
イベント会場で堂々と販売しているケースも
珍しくありません。

ブース出展の様子(Dream Planet提供)
出展ブースをレポートしてまわるコスプレイヤーのすみれおじさん。
秋葉原をイメージしたグッズショップも出展しています(アセティア提供)

難しい海賊版対策

海賊版が野放図となっているイベントに
権利元が公式に出ていくことは難しいため、
日本のコンテンツ企業にとっては、
そう簡単に海外ファンイベントに
進出できない事情があります。

アニメフレンズも、
MARU.Divisionが運営を引き継ぐまでは、
似たような事情があったようです。
アニメ「機動戦艦ナデシコ」
「ゲートキーパーズ」などの主題歌を
歌っていることで知られる歌手の松澤由美さんは
こう振り返ります。

「2006年から何度もゲストとして
参加させていただいていますが、
初めて参加した当時は海賊版も珍しくなく、
学園祭のような雰囲気だったのを覚えています。
しかし、
今では公式のものが続々と増え、
エンターテインメントとして
成長しているように思います。
日本の状況にたとえれば、
コミックマーケット(コミケ)に
ウルトラマンのフェスや
大きなライブステージもあるような感じでしょうか。
年々、
大きな市場になっているのを実感しています」

『機動戦艦ナデシコ』や『聖闘士星矢~冥王ハーデス十二宮編~』
などのテーマソングを担当し、
アニソンカヴァーアルバム「Yumi Matsuzawa AnimeSong Cover Album」
などを発売予定の松澤由美さん

アニメフレンズそのものは、
どのようなビジネスモデルによって
展開しているのでしょうか。
先述のハゴーニャ氏がこう解説します。

「来場者による入場料収益だけでは
正直イベントは成り立ちません。
会場でのグッズ販売や、
フードコートからの収益もあって
成り立っているような状況です。
歌手を中心に、
日本から毎年多くの方をゲストに招いていますが、
この方たちの交通費や滞在費などのコストが
どうしても重くのしかかりますね。
ただ年々赤字額は減ってきていて、
そう遠くないうちに黒字化も
視野に入れられると思います」

ウルトラマンや初音ミクといったコンテンツで
盛り上がる一方、
日本以上に海外ならではの
盛り上がりを見せるものもあります。
コスプレです。
アニメフレンズではコスプレの世界大会
「コスプレワールドマスターズ」も開かれています。
これはヨーロッパ(欧州)と
南米中心に展開されているコスプレの世界大会で、
この予選会もアニメフレンズで行われています。

コスプレが盛り上がっています(Dream Planet提供)
会場には「ARTIST’S ALLEY」と呼ばれる同人ブースも存在します。
ブラジルテイストに描かれた版権イラストや
バッジなどのグッズが頒布されています(アセティア提供)

“ブラジル版コミケ” を日系企業と一緒に作りたい

この大会だけで1万人以上の観衆を集め、
歌手のライブにも負けない勢いだといいます。
2019年の大会で審査員を務めた、
有名女性コスプレイヤーの
すみれおじさんはこう話します。

「日本では見たことがない、
正直エグいくらいの人がいて、
心底圧倒されました。
コスプレ人気は国内よりも海外のほうが高いことは
聞かされてはいたのですが、
何度も海外のイベントに参加させていただいたことで、
これを痛感させられました。
私はコスプレを通して、
Fateシリーズなどをはじめとした
日本が世界に誇る作品の世界観を
伝えていきたいと思っています。
日本での活動に加えてこれからも
アニメフレンズのような海外での活動も
増やしていきたいと考えています」

都内で取材に応じたコスプレイヤーのすみれおじさん。
2020年1月に発売されたDVD『幻想少女』(リバプール)は、
Amazon、Yahoo!などで売り上げ1位を獲得しました。
現在はアクションの勉強に注力していて、
”動けるコスプレイヤー”を目指しています
ブラジルでは未配信のスマホゲーム「Fate/Grand Order」の魅力について、
トークショーで現地の聴衆に語り掛けるすみれおじさん。
入場規制がかかるほど人気を博しました(アセティア提供)
世界コスプレ大会「CWM(ワールドコスプレマスターズ)」の
審査員を務めるコスプレイヤーのすみれおじさん。
大会では見た目はもちろん、
衣装クオリティや演技力も審査されます(アセティア提供)

一つの会場内で20万人以上の人々が参加し、
アニソン歌手ライブやコスプレ世界大会、
そしてアニメグッズの販売がなされる様子は、
“ブラジル版コミケ”と言っても過言ではないでしょう。

アニメフレンズの今後の抱負について、
前出のハゴーニャ氏はこう明かします。

「日系企業と一緒に作り上げられるような
イベントにしていきたいです。
キャラクタービジネスに関わる企業はもちろんですが、
ブラジルには味の素さんやキッコーマンさん、
ヤクルトさんなど、
古くからブラジルで展開している
日系企業がたくさんあります。
食のクールジャパンも交えて、
共に盛り上げられるようになるとより面白いですね」

次回のアニメフレンズは
20年7月中旬から8月初旬にかけて開催されます。
開催地点も19年のサンパウロとリオ・デ・ジャネイロ、
そして新たな地域が加わり、
3都市で開かれる予定です。
スポンサーとなる企業も随時募集されています。

すみれおじさんのトークステージの様子(左から2番目、アセティア提供)

引用元:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2004/04/news009.html

まとめ

世界各地で開催されているアニメイベント。
この催しを見るのがとても大好きです。
共通した趣味で繋がれて、
平和を共有できる感覚ですね。
この記事では、
ブラジルの様子が書かれています。
これからも沢山のブラジルの方に、
楽しんでいただけるように続けて欲しいですね。

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