【プロ直伝】“アニメレビュー”ってどう書けばいいの? 藤津亮太が伝授する、たった1つの心得と3つの技

アニメ!アニメ!によりますと、

「おもしろいアニメを見た時の感動を
SNSに書こうとしたけど、
どうもうまく言葉にできない」
「おもしろかったことは間違いないんだけど、
何に感動したのかが自分でもよく分からない」
「『無理』『尊い』くらいしか出てこない……」

そんな経験をしたことのあるアニメファンは
多いのではないでしょうか?

大好きになった作品は、
他の誰かに伝えて
同じ感動を味わってもらいたくなるもの。
そこで、
評論のプロであり、
アニメ!アニメ!でも
「藤津亮太のアニメの門V」を連載中の
アニメ評論家・藤津亮太さんに、
アニメの見方や書き方について
お話を伺いました!

さらに藤津さんにアニメ紹介文を添削&寸評を
もれなくもらえる企画も実施します。
このインタビューを読み終わったあとは
「アニメの文章を書きたい!」
となるはずなので、
これを読んであなたの感じた
その感動を誰かに届けましょう!
[取材・文=いしじまえいわ]

[藤津 亮太(ふじつ・りょうた)]
1968年生まれ。
静岡県出身。
アニメ評論家。
主な著書に『「アニメ評論家」宣言』、
『チャンネルはいつもアニメ ゼロ年代アニメ時評』、
『声優語 ~アニメに命を吹き込むプロフェッショナル~ 』、
『プロフェッショナル13人が語る わたしの声優道』
がある。
最新著書は
『ぼくらがアニメを見る理由 2010年代アニメ時評』
各種カルチャーセンターでアニメの講座を担当するほか、
毎月第一金曜に「アニメの門チャンネル」(http://ch.nicovideo.jp/animenomon)で
生配信を行っています。

■人に伝えるための文章=読書感想文、ではない!

――藤津さんはアニメについての文章を書く時、
どんなことを発端や起点として
書き始めるんですか?

藤津:最初のとっかかりは、
やはりその作品を見て「感動したこと」ですね。

――藤津さんの文章は非常に論理的な印象がありますが、
客観的な視点とか社会的意義とか、
そういったものではないんですね。

藤津:よく論理的だと言っていただくんですが、
起点になるのは理屈じゃなくて、
やっぱりその作品を通じて
「自分の心が動いたポイント」です。
実際、
アニメ!アニメ!での連載でも、
作品に関する記事では
一番感動したポイントを軸に構成をしています。

藤津さん連載記事「藤津亮太のアニメの門V」

「天気の子」“あえて間違う”
というフィクションでしか描けない逆説的な正しさ
『けものフレンズ』が描いた
「人間ごっこ」が「人間らしさ」へ移り変わる瞬間

――きっかけは普通のアニメファンと同じなんですね。

藤津:自分が何に感動したのかが分かれば、
それを軸にして「読書感想文」とは違う
人に伝えるための文章を書くことができます。

――人に伝えるための文章は
読書感想文とは違うのですか?
似たようなものにも思いますが……。

藤津:読書感想文というのは、
実態に即して言えば「読書体験レポート」なんです。
だから主題は作品そのものではなく、
読書体験を通じて自分がどう変化したか
――ありていにいうと“成長”――できたかです。

――読書体験を通じた自分の成長を
先生に報告するのが目的、
ということですね。
だから「ぼくは〇〇だと思いました。」
という書き方をしていたのか……。

藤津:読書による“成長”を安易に書こうとするから、
「○○は大切だと思いました」とか
「○○を知ることができてよかったです」
みたいな文章になっちゃうんですね。

もちろんアニメで読書感想文的なことを書くのも
悪いことではありません。
でも、
主題が個人の変化という個人的なものになるので、
作品について語ることからは離れてしまうんですよ。
それは今回想定している文章とは
ちょっと違いますよね。

きっかけが個人的な感動であることは
間違ってないのですが、
そこから自分自身ではなく
作品そのものに向かっていくには、
自分の主観を裏付けるように
客観性のあることを書く必要があります。
そして、
自分の感じた感動と作品の中身を
正しく結びつけるためには、
まずは
「自分はその作品のどこに感動したのか?」
を知ることが前提になるというわけです。

――「個人的な内容に終始しないために、
まずは個人的な体験について理解しないといけない」
というのは、
逆説的で面白いですね。

■「この作品は〇〇だ!」と”圧縮”する

――藤津さんでも
「この作品のどこに感動したのか分からない!」
ということはありますか?

藤津:これまでたくさん見て書いてきているので、
自分が何に感動したのかは大体分かりますが、
それでも一見しただけでは掴めない作品もあります。

――分からない場合はどうするんですか?

藤津:分かるまで、
可能な限り何回も見ます(笑)。

――そこは数で勝負なんですね(笑)。
ちなみに回数を重ねることで
面白さが掴めた例としては
どんな作品がありますか?

藤津:よく言うのが
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(※)です。
学生時代、
劇場公開の時は
「なんだよ、あのラスト!」
と感じて、
ガッカリして友だちに
愚痴ったりしてたんですよ(笑)。

――ラストに都合よく奇跡が起きてどっちらけ、
ということですね(笑)。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(C)創通・サンライズ

※1988年公開の富野由悠季監督による劇場用作品。
79年放送の『機動戦士ガンダム』から連なる
主人公アムロと宿敵シャアの戦いの決着が
描かれた当時のシリーズ集大成的作品。
2人の対決が地球全体を破滅と救済に誘う
衝撃的な結末は議論を呼びました。

――ラストの展開に対する印象は、
その後どう認識が変わったのですか?

藤津:プロのライターとして個人名で
記事を書くようになった極初期に、
『逆シャア』について書く機会をもらったんです。
それを機に何回もレーザーディスクを
見直したんですね。
すると、
見ているうちにふと自分の中で
「これは奇跡の在り方をリアルに描いている
作品なんじゃないか?」
という気付きが生まれたんです。

――それはどういうことですか?

藤津:例えば『風の谷のナウシカ』では
まず伝説が語られて、
ラストでそれを再現するという構成で
奇跡が起きたことを表現しています。

『風の谷のナウシカ』(C)1984 Studio Ghibli・H

『ナウシカ』は作風として
それで違和感がないのですが、
現実では奇跡に
“前振り”があったりはしませんよね。
そう考えると、
『逆シャア』では、
奇跡が起きたその場にいる人には
誰も何が起きているのかさっぱり分からない、
ということが一種のリアリズムとして
描かれているといえるのではないか、
と思い至ったわけです。

――後年、奇跡として語られる、ということですね。

藤津:実際、
『逆シャア』はクライマックスで
奇跡が起きてからはセリフらしいセリフがなくなって、
事態がただ映し出されるだけになるんですね。
最初に見た時はそこで
急に突き放された感じがしたんですが、
何度も見ているうちに、
発想の逆転が起きて、
「これは奇跡がリアルに起きている瞬間なんだ、
よく分からない出来事が起きた瞬間を
そのままリアルに描いた映画なんだ……」
と思えた時に、
急に目から鱗が落ちたんです。

――言われて気付きましたが、
ニュータイプが起こした奇跡で締めくくられる点では、
ファーストガンダムと同じですね。

藤津:そうなんです。
そうやって考えていくと、
『機動戦士ガンダム』のアムロとララァの
ニュータイプ的なコミュニケーションが
すごく抽象的な映像で
描かれていたことにも符合します。
あれも言葉では語り得ない奇跡的な出来事を
描いているわけですが、
一見しただけでは何が起こっているのか
不可解ですよね。

――なるほど、
そう考えると『逆シャア』はニュータイプが起こす
奇跡を通じてわずかな希望を
示唆しているという点では、
最初のガンダムに立ち戻っているし、
奇跡が起きた現場の呆気にとられた感覚を
よりリアルな体験として描いている、
と捉えられますね。

藤津:そういった見方も可能だと思います。
このように、
ひとつ切り口が見つかれば
「だとするとあのシーンやこの表現も、
このラストを描くためのものだったのでは?」
というように連鎖的に作品の演出意図や
作り手のメッセージが浮かび上がるように
見えてきます。
そういう発見をひとつ見つけられれば、
もう大丈夫(笑)。
僕はそこを入り口にして、
実際に原稿を書く際には冒頭で
「この作品は〇〇だ!」と
作品内容を圧縮して言い切ってしまうケースは
多いですね。

――今の話を圧縮して
「『逆シャア』は奇跡が起きる瞬間を
リアルに描いた作品だ!」
というタイトルで文章にすれば
「おっ、それどういうこと?」
と思える記事になりそうですね!

藤津:しかも
「シャアが地球に隕石を落とそうとして
アムロが止める話」のような
単なるあらすじよりも興味を引きますよね。
だから軸となる最初のきっかけは
個人的な感動でよくて、
それを軸に作品の内容について
触れていけばいいんです。

――自分が感じた感動を
うまく圧縮するにあたって、
参考になるものはありますか?

藤津:まず、
その作品の公式サイトやパンフレットに載っている
インタビュー記事などは参考になるので
読んでおくといいと思います。
作品の中身についてクリエイターが
言葉にしていたりするので、
それを読むだけで自分にとっての論点が
クリアになることはあります。

――見出しの一文だけでも
「あ、そういう作品として作ってたんだ」
と思わされることはありますね。

藤津:また、
やや間接的なものになりますが、
その作品とは関係ないマンガや
映画のレビュー記事も参考になります。
たとえばブルボン小林さんのマンガコラムは、
ブルボンさんなりのちょっと引いた目線で書かれた
一種のマンガ論として書かれていていて
「そういう見方があったのか!」
と思わされることが多いです。

ブルボン小林「ザ・マンガホニャララ 21世紀の漫画論」出版社:クラーケン

■感動ポイントを見つける3つのテクニック

――先ほどの藤津さんの例は
「改めて見て気付いた」というお話でした。
その気づきが得られなかった場合に、
圧縮すべき自分の感動ポイントを
うまく見つけるテクニックはあるんでしょうか?

藤津:気にするといいポイントはいくつかあります。
ここでは、
3つ挙げさせてもらいますが、
まずは「主人公の変化点を見つける」こと。
稀に例外的に変化しない主人公もいますが、
多くの作品において主人公は
何がしかの変化をします。
主人公の変化はドラマを生み出しますので、
そこが感動ポイントである可能性があります。

たとえば『魔法少女まどか☆マギカ』
TVシリーズのまどかは、
主人公でありながら物語の終盤に至るまで
ずっと傍観者なんですよ。
それが最後の最後に魔法少女になる決断をします。
これが変化です。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』
(C)Magica Quartet / Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion

では、
何故まどかはその決断をしたのか?
彼女のマインドに何がどのように
変化を与えたのか?
というところを見れば変化点が見つかります。
すると、
お母さんとの会話の内容や友だちの末路、
自分を救ってくれていたほむらの存在などが
まどかに影響を与えてきたということが
浮かび上がってきますよね。

――それが話のキモだと考えれば、
物語全体も「まどかが決断をするまでの話」
「ほむらとまどかの関係性が逆転する話」
という風に圧縮できそうですね。

藤津:2つ目のテクニックとして
「そのキャラクターはどういう価値観を
背負っているのかを見つける」
という見方もよくしますね。
わかりやすい例をあげると、
キッズ向けアニメの主人公は
自由・純真・オープンマインド
といった価値観を担っている場合が多く、
ライバルとして対立するキャラクターは
その逆で心が狭かったりずる賢かったり
個人主義だったりします。

――ジャンプアニメなんかはその傾向が強そうですね。

藤津:その双方の対立が
ドラマを生んでいたりするので、
キャラクターそのものではなく
彼らが担っている価値観に着目すると
見えてくるものがあったりします。

――バトルもののアニメでは
確かにその傾向がある気がしますが、
日常系アニメのように激しい対立がない種類の作品でも、
そういった見方は可能でしょうか?

藤津:できる場合もあります。
たとえば『ゆるキャン△』では、
なでしこたちの部活のグルキャン(集団でのキャンプ)と
志摩リンのソロキャン(個人でのキャンプ)
という2つの価値観が出てきます。
でも、
そのふたつが対立している、
という話ではありませんね。

――そうですね。
両者が対立しててどっちかが正しい、
といった話ではありませんね。

『ゆる△キャン』(C)あfろ・芳文社/野外活動サークル

むしろ、
良い風景があったら写真を送り合ったりしていて、
違う価値観を持った双方がSNSを介して、
離れていてもつながっている点が
本作の現代的なところです。
つまり2つの価値観が「対立」ではなく
「並行」していることが作品のキモで、
キャンプを通じてそれを描いている
作品だと捉えられます。

――価値観は対立していなくてもいいんですね。
価値観という切り口で作品を見直すことで
見えてくるものは確かにたくさんありそうです。

藤津:3つ目のテクニックは、
映像面で「キャラクターの立ち位置に注目する」
手法もあります。
『リズと青い鳥』の冒頭シーンで説明します。
内気なみぞれと快活な希美が音楽室に向かう際、
常に希美が前を歩いてみぞれが
それに後からついて行ってるんですが、
何度も見ているうちに少し違和感を抱かせる点が
あることに気づきました。
実はあそこで、
「キャラクターの位置の逆転」が起きているんです。

『リズと青い鳥』(C)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

具体的に音楽室に着いて扉の鍵を開ける際、
みぞれと希美のどっちが部屋の扉を開けたのか、
あえて分かりにくく描写されています。
普通に見ていると、
ずっと希美が前を歩いているので、
希美が開けたように
錯覚してしまっていたんですが、
映像をよく見ると、
鍵を持っているのも扉を開くのも、
実は前を歩いていた希美ではなく、
みぞれなんです。

――確かに。
なんとなく希美が全部リードしていた
気がしていました。

藤津:しかも、
先を行っていると思っていた希美とみぞれの
立ち位置が逆転してしまうというのは、
そのままその後の2人の関係を示唆しているんです。
このように、
どこか奇妙に思えるシーンには
大抵作り手の意図が潜んでいます。
その違和感の正体を探ることで、
圧縮すべき物語のキモを見つけ出すことが
可能な場合があります。

――なるほど。
とはいえ、
若干難易度が高いテクニックのように感じますね。

藤津:もう少しシンプルに、
何か引っかかるものを感じるシーンを
何度も見ることで作り手の用意した
仕掛けが見えてくる
と言い換えてもいいかもしれません。

■結論は最後に書く。では冒頭には何を書く?

―――ここまで、
自分の感動ポイントを探すための
アニメの見方についてお話をいただきました。
ここからは実際にアニメの文章を書くうえでの
工夫やテクニックについて教えていただく思います。
具体論になりますが、
藤津さんは最初に結論を書きますか?
最後に書きますか?

藤津:ケースバイケースですが、
800文字から2000文字くらいの文章であれば
結論は最初に書きますね。
何故かというと、
作品を知らない人のためにあらすじ的な文章を
盛り込む必要があるわけですが、
その作品のファンからすれば
あらすじは既に知っているので退屈なんです。

だから最初に
「この記事ではこんな切り口で話をするよ」
と冒頭に結論を持ってくることで、
その話題になるまで
興味を持たせることができるんです。

――冒頭にその文章のキモを書いておけば、
書いている方も「何について書いてたんだっけ?」
となるのを防げそうですね。

藤津:逆に結論を先に描くことで難しくなるのは、
「文章の終わらせ方」です。
最初に結論を一度書いてしまっているので、
結論に代わる何かを別途書く必要が生じてしまいます。

――同じ話を二度も読まされたくないですものね。
で、そういう場合どうすればいいんでしょう……?

藤津:解決策はいろいろあると思いますが、
そのひとつとして、
冒頭に書くのは結論のひとつ前のことにしておく
という方法があります。

――なるほど。
「『逆シャア』は奇跡の在り方をリアルに描いた映画だ!」
を結論にするなら、
冒頭は「『逆シャア』はラストで何を表現したのか?」
とかになりそうですね。

藤津:「どうして富野由悠季は
『逆シャア』で奇跡を描いたのか?」
とかでもいいかもしれませんね。
それを冒頭に書き、
あらすじや件のラストシーンについて書き、
奇跡の描き方の『ナウシカ』との違いや
ファーストガンダムとの類似点などを挙げ、
最後に結論を書く。
そうすれば2000文字程度の
楽しく読めるものが書けると思います。

――冒頭に結論のひとつ手前、
続いてあらすじ、
その次に自分の感動ポイントに関わる
キモになるトピック
(主人公の変化やキャラクターの立ち位置など)、
最後に結論、
という構成ですね。
きっかけは自分の感動なのに、
システマティックで説得力のある文章が
書けそうですね!

藤津:もし最後まで書いてみて
冒頭の掴みの文が必要なさそうだったら、
取ってしまうこともできますしね。

■文章にしっくりこないときの対処法

――ちょっとピンポイントな悩みなんですが、
「ちゃんと構成通りに書いているつもりなのに、
なんだか話の筋が通ってない気がする」
ということがあるんです。
そういう場合はどうやって修正すればいいんでしょう?

藤津:その場合、
ふたつの原因が考えられます。
ひとつは言葉選び、
表現が間違っている場合です。
たとえば「成長」という言葉をキーワードにして
書いていたけど何だか座りが悪い。
そんな時に「変化」「変質」
などに置き換えてみることで
文意がすっきり伝わるようになる、
というようなケースです。

もうひとつはロジックが破綻しているケースです。

――ロジックが破綻していた場合は、
やっぱり書き直しですか……?

藤津捨てるしかないですね(笑)。

――おお、それはツラい……(笑)。

藤津:最初は「この切り口面白い!」
と思って書きだしたけど、
よく作品を見直してみると
辻褄が合ってないということは、
僕もよくありますよ。
そういう時、
帰るべきなのは作品です。
もう一度見てみて、
作品理解だったり、
作品のキモの部分の圧縮のし方だったりを
見直すことになります。
何か違うなと感じた時は
実際に何かが間違っているので、
その直感に素直に従うべきです。

そうしないと「本当にそのアニメ好きなの?」
「ちゃんと見たの?」と言われてしまうような
文章を書くことになりますから。

――とはいえ、
書き直しはけっこうしんどいんですよね……。

藤津:でも、
最初に自分が感じた感動自体は
嘘にはなり得ませんから、
本当に最初からやり直し
ということはありませんよ。
あと、
文章は長くなればなるほど論理的な組み立てや、
整合性が求められるので、
短ければ思いつき一発で勝負できる
というところはあります。
くどくどと書くと、
思いつきの中にある飛躍が
気になってしまうけれど、
短い文章なら。
直感的に相手に理解してもらうような
フレーズさえ思いつけば、
そうした飛躍はあまり目立たなくなります。

――確かに、
究極的には「この作品は〇〇だ!」だけなら、
そうかもしれないと思わせることは
できそうですね。

藤津:変わった切り口で攻めたい場合などは、
長く書くと野暮ったいものになりがちです。
面白い視点でクスリとさせたいなら、
短い文章を採用するのがオススメです。

また、
似た手法として
論じる範囲を文中で指定する手もあります。

――『まどか☆マギカ』を意図して
「魔法少女とはこういうものだ」と書いた文章に
「『魔法使いサリー』はどうなんだ」
と言われると困りますね。

藤津:その場合、
先に文中に
「『まどか☆マギカ』における
魔法少女について論じます」
と書いておけばいいわけです。
またロジックにも有効範囲があるわけで、
そこを意識すると、
筋が通らないということは減らせます。
描写を分析する時も、
「このシーンにおいては」と範囲を指定することで
逆に筋道を通すことができる場合もあります。

――どこまでを範囲に入れて書くのかを
自分で意識しておけばいいわけですね。

藤津:書く範囲を極端に狭めることで
面白い切り口の原稿にすることもできます。
たとえば「この作品に登場する銃器について」
というところまで絞ってしまえば、
オリジナリティのある文章にできる
可能性も高まります。
その分、
知識の深さも必要になりますし、
対象読者も絞られてしまいますが(笑)。

■アニメについて「書くこと」と「見ること」はセット

――今回、
アニメについての文章の書き方を伺いましたが、
大部分が自分にとっての感動ポイントを
見つけ出すための、
作品の見方に関するお話だったように思います。

藤津:実際、
書く前の準備、
特に書くべきことを見つけることが
一番大事だと思います。
僕にとってもそこがもっとも大変ですし、
逆に言えばそれが見つかれば
あとは書くだけとも言えます。

――実際、
見方を身に着けることで
アニメもより楽しく見られるように思います。

藤津:その通りだと思います。
アニメを「書くこと」と「見ること」は
セットだと僕は考えています。
一度アニメについて書くことで、
次にその作品を見た時に気付くことが増えるんですよ。
そうすると、
その作品の細部までもっとよく見えて
楽しめるようになります。
だから、
好きな作品がある人には、
ぜひ自分が感じた感動を
文章にしてみてほしいですね。

◆◆◆

……アニメの感動を
文章で伝えるすべを学んだところで、
実際に書いてみたくなった人も
多いのではないでしょうか?
そこで今回、
藤津さんにご協力いただき、
アニメ作品に関しての文章を
添削してもらえる機会をいただきました。
題して「藤津亮太のアニメ文章道場」!

記事末にあるアニメ映画10作品を対象とし、
応募作品は原則的に全て藤津さんがチェック。
もれなくすべての原稿に
寸評をフィードバックします!
さらに一部作品の添削過程を、
アニメ!アニメ!サイト上で記事として公開予定。
今回のインタビュー記事を
「理論編」とするなら、
次に公開する記事は
「実践編」のようなイメージです。

応募要項は以下の通り。
アニメについて書いてみたくなった方、
大好きな作品がラインナップされていた方は
ぜひご応募ください
(アマチュアの方はもちろん、プロも歓迎!)

■藤津亮太のアニメ文章道場 応募要項

文字数:800~2500文字
対象作品:下記10作品の中から選んでください。
応募内容:作品論や作家論、
作品を横断的に語るなど書き方は自由。
ただし、
なるべく自分なりの切り口や
感動ポイントを軸に書いてください。
なお常体・敬体どちらでもOKです。

応募方法:以下アドレスに、
件名「藤津亮太のアニメ文章道場」で、
本文または添付にてお送りください。
(データ添付の場合、拡張子は.txtまたは.doc)
メールアドレス:present@animeanime.jp
〆切:2020年3月8日(日)23時59分
備考:要ペンネーム記載、
添削過程掲載を希望しない場合は
その旨お知らせください

対象作品

・『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)
・『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』(1997)
・『千と千尋の神隠し』(2001)
・『サマーウォーズ』(2009)
・『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』
 (2012)
・『かぐや姫の物語』(2013)
・『君の名は。』(2016)
・『夜明け告げるルーのうた』(2017)
・『リズと青い鳥』(2018)
・『プロメア』(2019)

個人情報について

・「メールアドレス」「お名前」を回答頂きますが、
 本企画以外の目的では利用いたしません。
・弊社の個人情報保護についての考え方を記載した
 個人情報保護についてをお読みください。
 http://www.iid.co.jp/company/pp.html
・個人情報の預託は予定されておりません。
・個人情報の第三者への提供はありません。
・ご招待のご案内発送後、個人情報は破棄します。
 上記内容を承諾し、弊社の「個人情報保護方針」に
 同意いただいた場合のみ応募してください。

引用元:https://animeanime.jp/article/2020/02/18/51657.html

まとめ

このインタビュー記事は素晴らしいですね!
個人的にアニメの評論はしていませんが、
この方のアドバイスを見たら、
書いてみたくなりました!
一つ気になる点は、
『記事を書くためには、アニメを繰り返し見る』
というところです。
僕の基本的なスタイルとしては、
HDDに録画して、
容量を確保するために見るといった感じです。
良い記事を書くなら繰り返し見るとなると、
容量が多いHDDやBlu-rayレコーダーが必要になります。
今は、それを購入できるお金がありません・・・
ですので、本腰を入れて書くのは先になりそうです。

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